10年で損益900万円の投資戦略を検証します。
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トレステ[トレードステーション] と エクセル を 連携して システムトレードのストラテジー(戦略)構築する1
□エクセルで株価分析
エクセルの L列 に値幅 M列に 株価が上昇したのか、下降したのか 判定する関数を 入力します。
今回の仮説は 日足の 上昇 と 下降 (始値と終値の価格差)を見たいので
L列 に 下記を入力します
値幅 |
=F2-C2 |
M列 に 下記を入力します
株価上昇・下降 |
=IF(L2>0,”上昇”,”下降”) |
それぞれ最終列までコピー
ここから先は、フィルターをかけて数を数えてもよいし、ピボットテーブルで計算してもよいし、好きな方法で検証してください。
□検証結果
出現回数 | 割合 | |
足数 | 2451 | ********* |
上昇(陽線)数 | 1204 | 49% |
下降(陽線)数 | 1247 | 51% |
足数は 10年間(2007年4月16日~2017年4月14日まで)で2451回
おや? 上昇と下降の差が、思ったより少ないですね。
でも、損益を計算すると。
□損益算出
仮説が 「日経平均株価は値下がりする事のほうが多い」 だったので、
損益算出条件
・始値で売って終値で買い戻す
・日経225先物1枚(ラージ)での取引を想定
・取引手数料は現在の相場 300円/1枚 (10年前ではありえませんが、とりあえず)
単純価格差合計 | ¥9,764 |
損益 先物換算 | ¥9,764,040 |
手数料(300円) | ¥735,300 |
手数料込損益 | ¥9,028,740 |
単純価格差合計 : 単純価格差 は 始値と終値の金額差 X -1 した数値の累計
損益 先物換算 : 先物ラージは原資産価格の 1000倍なので 単純価格差合計X1000
手数料込損益 : 得られると想定される損益
どうですか?
10年間で 900万円の利益です。 先物なので初期投資金額は 100万円 あればエントリーできます。
1年平均 90万円 1か月平均 7万5千円 の 小遣いが増える計算になります。
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<span style="color: #ff0000; font-size: 24pt;">早速明日からこの戦略で、システムトレードデビューだ! と思った そこのあなた。</span> <span style="color: #ff0000; font-size: 24pt;"> ほぼ確実に破産します!</span> |
□損益グラフ
このグラフは 単純価格差合計 をグラフ化したものです。
右肩上がりですね。
期間限定で評価すると
資産減少額 | ¥ -2,705,300 |
手数料 | ¥ 220,800 |
資産減少額(手数料込) | ¥ -2,926,100 |
つまり3年間資産が減り続け(約300万円)たとしても、この戦略を続けられる人だけが、利益を得られるのです。
それでは、今日はこの辺で失礼します。