更新日:2020年10月17日

 

株で儲かっている人ってどれ位いるのでしょうか?

皆が興味あるけど、なかなか分からない情報でもあります。

インターネット上をさまよい歩いても、はっきりとした根拠を示した情報は見つかりませんでした。

 

ネット上の情報では、ばらつきが大きく「株式投資で儲かっている人の割合は、5割から1割」となっていました。

 

どれが本当なの??

 

証券会社系が発表している情報の方が、より高い傾向にあり、個人が運営しているブログには「儲かっている人の割合が1割程度」と主張している記事が多く見られました。

 

 

よし! それでは真剣に調べてみよう!!

 

そう思い立ち、マジメに調べました。

そうして分かったのは、不都合な真実でした。

 

 

「株式投資をしている9割以上の人が損をしている」

 

多くの労力を掛けて真剣に調べた結果、「9割以上の人が損をしている」との結論になったのです。

この結論を受け入れられない(受け入れたくない)方も多いと思います。

しかし、この記事を読み進めて頂ければ、結論に至った経緯をご理解頂けるでしょう。

 

 

ようこそ。 不都合な真実の世界へ。

 

 

証券取引所関連のホームページでの、アンケート結果が・・・

とある証券取引所関連のホームページにたどり着きました。

アンケートの結果により、「儲かっている人の割合が46%」と掲載されていました。
出所:https://money-bu-jpx.com/news/article001098/

 

証券取引所に関連の深いホームページの記事ですから、ウソを掲載するわけあり
ませんよね。

 

〈これまでの株式投資で利益・損失どっちが多い?〉
・利益の方が多い 92人(46.0%)
・損失の方が多い 59人(29.5%)
・ほぼ、プラスマイナスゼロ 49人(24.5%)
出所:https://money-bu-jpx.com/news/article001098/

 

「利益の方が多い」と、「ほぼ、プラスマイナスゼロ」を合わせると、70.5%。

 

リスクが高いと言われる株式投資なのに、

をしている人は、何と 29.5% しかいない!

 

これが本当だとしたら、株式投資をやらない理由なんてありません!

 

さぁ、皆さんバンバン株を買いましょう!?

 

 

チョット待ってください。

 

私は個人投資家として20年以上株式投資の経験があります。
他の投資家の方達とも交流がありますが、実感とかけ離れているのです。

 

もう一度前述の記事を読み返します。

個人投資家200人(3年以上株式投資を行っている20~40代男性)にアンケート調査を実施(R25調べ/調査協力:アイリサーチ)。
出所:https://money-bu-jpx.com/news/article001098/

記事は『R25』から提供を受けているようです。

 

記事の提供元『R25』がターゲットとしている年齢層が、20から40代なので仕方ありませんが、株式投資を行っている年齢層はもう少し高いはずです。

 

投資家の年齢層を調べてみましょう。

 

日本証券業協会が発表している、投資家の年齢層(回答者)

日本証券業協会が発表している、インターネット調査の一部がこちらです。

出所:http://www.jsda.or.jp/shiryo/chousa/kojn_isiki.html (平成30年の意識調査)

 

年齢が20代から40代の年齢比率は、上記調査によると27.4%になります。
インターネットでの調査ですから回答者も、より若年層に偏っていると予想しています。(個人的意見)

※調査方法が「インターネット調査」となっており、アンケートに接する機会や回答する比率などから、若年層に偏っている可能性が高いと考えています。

 

アンケート調査の危うさ

 

「あなたは株で儲かっていますか?」

 

このように聞かれて、どの程度の人が正直に答えるでしょうか。

 

人間の心理からして、

「チョット損しているけど、恥ずかしいから、儲かっているって言っちゃおう」
「大きく含み損を抱えているけど、まだ損失確定していないし、少し儲かって利益確定した株もあるから、トントンですと言っておこう」

このような人も多いでしょう。

 

勝っている人ほどアンケートに答える比率が高いかも?
大負けして、株式市場から退場した人はアンケートに答えていない?
株価が上昇している時期のアンケートか、下落時のアンケートか?

 

株価上昇期に、株式投資を始めたばかりの人にアンケートをとったら、「儲かっています」と回答する人の数は多くなります。

 

疑ったらキリがありません。
しかし、上述のアンケート結果が腑に落ちないのです。

私がネット上で調べた範囲では、
個人が運営しているブログには「儲かっている人の割合が1割程度」と主張している記事が多く見られました。

つまり「9割が損をしている」

 

株式投資を20年続けてきた、私の感覚にマッチするのも1割から2割程度です。

 

株式投資で、勝つことは簡単です。 難しいのは「勝ち続ける」ことなんです。

 

上昇トレンドの時期に、トレンドフォロータイプの投資手法で売買を続けていたら、利益を確実に伸ばすことが出来るでしょう。

しかしそのトレンドは、いつかは終わります。

 

トレンドの変化に気付かず、積み上げた利益、もしくはそれ以上を相場に返却する人が大半でしょう。

 

トレンドがいつ終わるか?   それが分かったら、あなたは億万長者です。

 

利益を積み上げることが出来るようになったら、次に考えることは「資産を守ること」です。

資産を守っていれば、投資を続けることが出来ます。

 

当選1回目の政治家にとって一番大事な仕事は、「次の選挙に当選する事」と言われるそうです。

 

投資家にとって一番大事な仕事は、次の年も投資を続けられるだけの資産を守る事です。

チャンスは何度でも訪れるのですから。

 

話が横道にそれてしまいました。

話題を「9割が損をしている」のか? にもどします。

 

「9割が損をしている」これがウソなのか?

つまり「9割が損をしている」。 これがウソなのでしょうか。
この情報は主に、個人のブログ運営者が情報を発信しています。

 

株で勝っている人たちが、新規参入者を防ぐために誤った情報を拡散しているのでしょうか?

株式市場に参集する人が増えれば、すでに株を保有している人々には有利になりますから、あえてマイナスの情報を流す必要など無いはずです。

個人の運営しているブログでは、その根拠を示しているものは少なく、明らかに偏りのある情報を根拠としているものもありました。

 

すべてを知っているのは誰か?

写真の出所:https://gurutabi.gnavi.co.jp/a/a_2354/

 

究極的に言えば、すべてを把握しているのは「国」です。

私たちが取引をしている情報は、すべて証券会社から国税庁に渡っています。

 

突然ですが、あなたは、確定申告をしていますか?
「面倒だからしていない」
「バレないでしょ?」
「利益が少額だから見逃して!」

 

「国」は、すべてお見通しですよ。

たとえ損失が出ていても、翌年以降に利益が出たら
「損益通算と譲渡損失の繰越控除」が出来ますから、「来年こそは株で勝つぞ!」と思っている方は、マジメに申告をするべきです。

 

また、話がそれてしまいましたので、元に戻しましょう。

 

証券会社は知っている

国税庁に情報を渡しているのが証券会社です。

証券会社は個人個人の取引のすべてを記録しているのですから、誰が利益を得ているのかすべて知っています。
ただし、証券会社に「おたくの顧客の内、儲かっている人の割合を教えて」と聞いても、教えてはくれないでしょう。

 

野村證券がおもしろい情報を発信しています。

出所:https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20151015/20151015.pdf

 

少し古い情報ですが、2015年の日経平均株価下落率(約14%)時のアンケートです。

出所:https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20151015/20151015.pdf (11ページ)

 

日経平均株価下落率(約14%)時と強調しておきます。

「損益プラス」と「損益同程度」を合計すると、38.4%

日経平均が下落しているにもかかわらず4割程度の人が、損をしていないのです。
素晴らしいですね。

 

損失はマイナスで、かつ日経平均株価の下落率よりも損失が大きかった人は 24.2%。

7割以上の方が、日経平均株価の下落よりも良いパフォーマンスを、たたき出しているのです。

 

野村證券さんがウソをつくはずがありませんから、これが実体なのでしょうか。
野村證券に口座を開いている方々は、上質な情報を得ているから特にパフォーマンスが良いのでしょうか?

 

 

書籍名を忘れてしまいましたが、パンローリングから出版されている書籍の中に、以下の記述がありました。

※私の記憶を元にしているため、実際の記述と異なります。 (要約して記載しています)

 

セミナーに訪れたアメリカの証券会社の担当者に挙手を求めました。
「全顧客の内、株式投資で利益を得ている割合は?」

利益が出ている顧客は数パーセント。ほとんど利益が出ていない顧客が大半であることが分かった。

※後日、出所先の書籍名が分かったら、記事内容を正確に訂正します。

 

 

「ノムラ個人投資家サーベイ」に、損益の他に興味をそそる情報があります。

個人投資家の損切りの考え方です。

出所:https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20151015/20151015.pdf (11ページ)

 

41%の人が損切りは行わない。(みんな損はイヤなんです。でも損切りの勇気は必須です。)

 

損切りを行う人では、マイナス11%~マイナス20%で損切りを行う人が一番多い。(10.7%)

 

そうなると、下落率20%以下で逆張りエントリーしたらどうなるか?

下値からの反発で利益がでるかも?   分析したくなりますね。

 

またまた話がそれたので、元に戻しましょう。

 

 

「ノムラ個人投資家サーベイ」上記抜粋記事は、日経平均株価の下落時だけの集計結果です。(しかもアンケート)
日経平均株価の上昇時や、より長期間の情報を探しましたが見つかりませんでした。

 

証券会社は、より多くの顧客を株式投資の世界に呼び込みたいはずです。

テレビコマーシャル等では、株式投資による資産運用で、明るい未来を想像させてくれます。

 

もし半数以上の顧客が、株式投資で利益を得ているのなら、過去の実績として大々的に情報発信するのではないでしょうか?
それなのに、情報が見つからない。 なぜでしょうか?

 

「不都合な真実」だからでしょうか?

 

 

野村証券OBが語る衝撃的な数値とは

◎2019年1月4日記事を追記しました。 ==ここから===

「野村証券 第2事業法人部」

出版社: 講談社 (2017/2/22)

著者:横尾宣政

 

この野村証券OBが書いた書籍の中にも、重要な一文がありました。

1994年5月 野村證券 高崎支店長着任
高崎支店にいた3年間で支店の預かり資産は倍増した。
野村証券には、客が年間を通じて利益を上げたのか損をしたのか示す指標があるが、ある一年間は全144支店のうち高崎支店のみ。トータルで客が利益を上げた

出所:野村証券 第2事業法人部

私はオーディオブックで聞いたので、書籍のページ数は分かりませんが、オーディオブックの画像を貼り付けました。

(オーディオブックの画像に表示されている、章と再生時間を参考にしてください。)

 

「ある一年間は全144支店のうち高崎支店のみ。トータルで客が利益を上げた」

 

しかも、「野村証券には、客が年間を通じて利益を上げたのか損をしたのか示す指標があるが」との事。

今も集計しているはずですよね? 野村さん。

144支店の内1支店のみ、トータルで客が利益を上げたなら、そのパーセンテージは 約0.694%!

なんと1%にも満たない数字です。

 

著者の在籍していた期間の日経平均株価の値動きはこちらです。(チャートは月足)

特別な値動き(大きな下落)をした期間ではありません。

チャートの表示期間:1994年1月-1997年1月 月足 (マネックス証券トレードステーションのチャート)

 

 

  • 「ノムラ個人投資家サーベイ」によると、日経平均株価が下落時でも、1割程度の人が利益を得ている。
  • 個人が運営しているブログには「儲かっている人の割合が1割程度」と主張している記事が多く見られる。
  • 書籍情報では、アメリカの証券会社で取引している人の内、利益が出ている顧客は数パーセント。ほとんど利益が出ていない顧客が大半。
  • 野村証券OBの書籍では、ある年の支店単位で集計した、「客が年間を通じて利益を上げたのか損をしたのかを示す指標」では勝率は1/144。

 

やはり「1割からそれ以下」が、おぼろげに見えてきました。

 

◎2019年1月4日記事追記(一部修正) この上まで

 

 

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正直な証券会社 マネックス証券

下はマネックス証券のホームページ(画像)です。

 

※2019年5月26日時点で公開されていたホームページです。

マネックス証券トレードステーションのサービス終了に伴い

https://info.monex.co.jp/tradestation/

 

「1/10の勝者になろう」
次世代の日本株取引ツール、トレードステーション。
数々の先進機能が、株式投資で勝つチャンスを広げます。

 

とうとう、言ってしまいました。

 

「1/10の勝者になろう」

株式投資で利益を得ているのは、10人の内1人と言っているのとほぼ同じですよね。

(マネックス証券さんは、否定するかも知れませんが)

 

「株式投資で儲かっている人の割合は、1割 又は それ以下」なんです。

 

証券会社は、顧客の取引をすべて把握しています。
マネックス証券で取引をしている顧客の成績に、極端な偏りは無いでしょうし、証券会社間でも情報交換をしているでしょう。

マネックス証券は正直な証券会社だと思います。

※等ブログ運営者と、マネックス証券の間に利害関係はありません。

 

私も毎日愛用している、高機能トレードツール「トレードステーション」を提供している証券会社でもあります。

 

次世代の日本株取引ツール、トレードステーション。
数々の先進機能が、株式投資で勝つチャンスを広げます。

 

トレードステーションは非常に高機能なトレードツールであり、日本株の完全自動売買(システムトレード)にも対応しています。

私の投資分析には欠かせない存在となりました。(しかも、使用料は無料!)

 

マネックス証券は「株式投資で勝つチャンスを広げます」と言っていますが、私は「負ける確率を大きく下げてくれる」ツールであると断言します。

 

 

私の友人の話をします。

私の友人は、株式投資を始めて間もなく「必勝法を見つけた!」と宣言していました。

しばらくして、その知り合いに「株の調子はどう?」と訊ねたところ、「もうやめたよ」と言っていました。

とても、損益を聞ける雰囲気ではありませんでした。

 

 

自分がこれだ! と思える投資手法を見つけたら、ぜひトレードステーションで検証してみてください。

数回のトレードで良い結果が出たからといって、それが長期間機能するかどうか分からないのです。

 

過去10年間以上の株価データーを使って、その手法で利益がどの程度出るのか調べることが出来ます。(過去のシミュレーション)

 

将来の株価予想を完全にできるツールはありません。

しかし、過去の値動きでまったく成果の出ないトレード手法が、将来機能し続ける可能性は低いはずです。

 

トレードステーションを使いこなすには、専用言語であるEasy Languageの知識が必要となります。

 

Easy Languageにご興味がある方は、こちらの記事を参考にしてください。

株の自動売買(システムトレード)を始める1番の方法。 徹底解説! 株初心者が完全無料でEasy Languageを学ぶ。[マネックス証券Trade stationのイージーランゲージ・ホームスタディコースをやさしく解説]

 

株式投資で生活を豊かに。トレードステーションで簡単分析「イージーランゲージ/EasyLanguage学習」

 

まとめ

株式投資をしている何割の人が損をしているのか調べました。

「不都合な真実であるためか?」、明確に根拠を示している情報は見つかりませんでした。

この記事では、得られた情報から推測して、

 

「事実判明! 株式投資をしている9割以上の人が損をしている と結論づけました。

 

リスクを十分に理解して、株式投資を楽しみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

ゆたかドットらいふ編集部

あしおゆたか

投資歴20年の個人投資家

机上の理論ではなく、実体験に基づいた記事作りをモットーにしています。

スポーツクラブに毎週2日~3日通い、サウナ後の暴飲暴食が趣味。

◇主な投資対象
日本株式
株式ETF(上場投資信託)
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日経225先物オプション

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