更新日時:2019年8月27日

※この記事は連載です。

トレードステーションとエクセルを使った株価予報の開発過程を完全公開します。(サンプルプログラム含む)

 

連載記事を続けてご覧の方は、目次から [第8章]エクセルに直接株価情報を取り込む にお進みください。

 

前の記事はこちら

株価予報の作り方3 日経平均・DOW・為替のローソク足パターン分析 [自動売買・システムトレード戦略]

 

 

あなたは、天気予報を毎日チェックしますか?
株式投資をやっているなら、「株価予報」も毎日チェックしたいと思いますよね?

 

「今日の日本の株価は 晴れ(上昇)でしょう。」

降水確率(下落確率)は30%です」

こんな情報を、朝のニュース番組でやっていたらいいですよね。

でも私の知る限り、朝のテレビ番組では放映していません。

 

ないなら作ってみよう!!

 

このように思い立ちましたが、作るのは 株価 ではなく 株価報 です。

 

ナゼ、そのような予報になったのか、根拠を公にする必要があるでしょう。

 

サイト管理者が、頭を悩ませながら株価予報の仕組みを作ります。

その過程をすべて公開する予定です。

成功と失敗を重ねながら、多くの時間を掛けて開発することになるでしょう。

 

これだけは、絶対に自信を持って言えます。

「このページにあるのは、偽りのない事実だけです」

 

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この記事のコンセプト

 

このブログ記事は、下のブログ記事を再編集したものです。

目的の項目にアクセスしやすいように、記事を分割・加筆・修正しました。

初心者向け。株価予報をトレードステーションとエクセルで作る。[トレードステーションの使い方やEasy Languageも学べます][自動売買・システムトレード]

 

このブログ記事を書き進める前に、記事作成の方針を明らかにします。

  • 「株価予想」を作成する過程を公開する。
  • 「株価予想」のロジック(しくみ)を公開する。
  • 「再現性」を確保する。(他の人もできる)
  • トレードステーションやエクセルがなくても内容を理解できる。

 

「株価予想」を作成する過程を公開する。

 

情報の取り方や、取得した情報の加工方法なども、解説します。

作業手順を、順番どおり公開します。

失敗(無意味な分析結果が出る)することも多いと思いますが、隠さずに公開します。

 

システムトレードをやっている方には、むしろ失敗の方が有益な情報になるかも知れませんね。

 

 

「株価予想」のロジックを公開する。

 

株価予報の結果が、どのように導き出されたのか?

すべての理由を公開します。

 

ロジックを公開した条件下でなら、ベータ版の「株価予報」をこのブログで公開しても、許容されると考えています。

 

 

再現性を確保する。

 

使用するツールは誰でも手に入れられるツールを使用します。

「マネックス証券のトレードステーション」と「Microsoftのエクセル」を使用する予定です。

 

トレードステーションから情報を得たり、検証するためにトレードステーションの専用プログラミング言語「Easy Language」を使用します。

「Easy Language」のプログラムも、できるだけ単純な構成にして、プログラム未経験者にも優しい解説を心がけます。

 

 

トレードステーションや、エクセルがなくても内容を理解できる。

 

読み物としても楽しんでいただけるように、配慮するつもりです。

気楽に読んでいただけたら幸いです。

 

この記事は連載です。

前の記事はこちら

株価予報の作り方3 日経平均・DOW・為替のローソク足パターン分析 [自動売買・システムトレード戦略]

 

[第8章]エクセルに直接株価情報を取り込む

※トレードステーションを持っていない方は、読み飛ばして頂いて結構です。

 

トレードステーションには、エクセルのファイルに直接データーを書き込んだり、エクセルから情報を取得する機能があります。

 

その名は「Easy Languageオブジェクト」です。

 

Easy Languageオブジェクト

 

「Easy Languageオブジェクト」を使いこなすには、プログラミングの知識が必要になります。

ただ、私たちの目的は「良い投資を行う」ことで、「良いプログラマー」になる事ではありませんよね。

このページの記事では、プログラミングの知識が無くても、分かるように手順を解説してゆきます。

 

しっかり「Easy Languageオブジェクト」について勉強をしたい方は、マネックス証券のホームページからガイドブックがダウンロード出来ますので、参照して下さい。

Easy Languageオブジェクトガイドブックは こちら。 https://info.monex.co.jp/tradestation-support/manual.html#01

 

※このページの記事では、Easy LanguageオブジェクトガイドブックP78~P83ページまでの内容を参考にしています。

 

エクセルの準備

 

データーを書き込むエクセルを先に準備しておきます。

Cドライブの直下に「TSlink」フォルダを作り

C:¥TSlink

 

エクセルを次の名前を付けて保存します。

linkBook1.xlsx

 

※保存フォルダや、ファイル名は任意に変更可能です

 

 

Trade station開発環境の起動

 

トレードステーションを起動したら、画面左端の「トレーディングアプリ」タブをクリックし、「Easy Languageプログラム開発」アイコンをクリックします。

 

Trade station開発環境のエディターが起動したら、「ファイル」-「新規作成」ー「インジケーター」と進みます。

 

任意のファイル名を付けましょう。

私は「20140526Excel連携」としました。

本当は作成時が2019年05月26日なので、20190526とするべきでしたが、タイプミスで20140526に・・・。

動作には影響がないのでこのまま進めます。(*^_^*)

 

 

ここからの作業が「Easy Languageオブジェクト」を活用するための手順となります。

 

Trade station開発環境のエディター左上の、「ツールボックスタブ」にマウスポインターを移動します。

すると「ツールボックスパネル」が現れますので、エクセルコンポーネントをダブルクリックしてください。

 

エディターの下部にエクセルコンポーネントが表示されます。

 

①Trade station開発環境のエディター右上の、「プロパティタブ」にマウスポインターを移動します。

②すると「プロパティパネル」が現れますので、エクセルコンポーネントをクリックしてください。

③事前に準備したエクセルの保存フォルダと、ファイル名を入力します。 (  を忘れずに)

④エクセルコンポーネントのプロパティ名を「WkBk」に変更してください。

ここまでの作業が、「Easy Languageオブジェクト」を活用するための、主な追加手順となります。

 

お試しプログラムを書いてみました。

プログラムコード ここから====

WkBk[“Sheet1”].Cells[1,1] = “aaa” ;
WkBk[“Sheet1”].Cells[2,2] = “bbb” ;
WkBk[“Sheet1”].Cells[3,3] = “ccc” ;

プログラムコード ここまで====

 

このプログラムを動かすと、エクセルが起動します。

エクセルのシートには、プログラムで指定した文字列が登録されています。

 

直接、株価データーをエクセルに登録できるのなら、分析時間の短縮になりそうですね。

 

 

 

手順解説の途中ですが、お知らせです。

「エクセルに直接株価情報を取り込む」手順の詳細は、別記事に切り出すことにしました。

 

理由は下記となります。

エクセルとトレードステーションの情報連携は、少しだけ手順が複雑になります。

今後の「株価予報」開発の効率化のために、外せない機能ではありますが、トレードステーションをもっていない方にとっては、退屈な時間にもなりかねません。

 

かといって、データー取得の重要な部分なので解説を雑に終わらせたくない。

 

この記事作成のコンセプトでもある。

「株価予想」を作成する過程を時系列で公開する事にもこだわりたい。

 

悩んだ末の結論です。

 

エクセルとのデーター連携を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧下さい。

 

 

エクセルとトレードステーションのデーター連携手順詳細は別記事へ

 

「エクセルに直接株価情報を取り込む」手順の詳細は、

 

データー連携に興味がある方は、こちらの記事を是非ご覧下さい。

 

トレステとエクセルを完全連携させて株価分析を効率化させる。[Easy Languageオブジェクト活用/ExcelWorkbookコンポーネント]

 

新規に取得した複数銘柄データーの注意点

 

エクセルに3銘柄のデーターが取得されました。

 

ここで注意が必要です。

上の例では、米ドル/円、日経平均株価、NYダウ平均の情報を取得しました。

チャートをもう一度見てみましょう。

中段のローソク足が、日経平均株価です。

中央付近にローソク足が表示されていない期間があります。

なぜだか分かりますか?

 

表示されていない期間は2019年4月末から5月の前半にかけて。

そうです。 「10連休!」と話題になった2019年のゴールデンウィーク期間です。

日本取引所は休場していても、為替やNY証券取引所では取引をしています。

 

エクセルに取得されたデーターを見てみましょう。

A列に取得しているのが為替なので、日曜日以外はデーターが取得されています。

K列に取得しているのが日経平均株価なので、休場の日はデーターが取得されていません。

U列に取得しているのがNYダウ平均なので、休場の日はデーターが取得されていません。

さらに注意点がもうひとつ。

日経平均株価の日付をよく見てください、2019年4月27日の次が2019年5月8日です。

2019年のゴールデンウィークは4月27日からのはず!

 

※Easy Language独自の書式で期日が表示されています。

Date は、日付が 2000 年 1 月 7 日の場合、1000107 を返します。

Date は、日付が 1999 年 4 月 12 日の場合、990412 を返します。

出所:Easy Languageヘルプ

 

なぜでしょう?

L列のTimeを見てください。”559″となっています。

これはEasy Languageの時刻の表現方法で、朝の5時59分を表しています。

 

チャートで、為替やNY取引所のデーターを合わせて表示させているため、ローソク足の終わりの時間が翌日の朝になっているのです。

このため、日経平均株価の日付が翌日になっています。

 

[第9章]パターン分析2

 

パターン分析は、7章でも行いましたが、データー取得方法を変更しましたので、手直しが必要です。

 

もう一度、分析の目的を思い出しましょう。

株価予報作るために、日経平均株価の値動き、前日のDOW指数の上下、為替(USD・JPY)の上下、この関係性を見ることでした。

 

分析しやすいように元データーの形を整えます。

 

データーの形を整える

 

まずデーターの表題を整えましょう。

10行目の表題の先頭に「為替」「NK」「D」を挿入しました。

 

エクセルでパターンを判定2

新たに株価データーをエクセルに取り込みましたので、関数も入れ直します。

まず、ローソク足が陽線だったのか陰線だったのか判定させます。

陽線:始値よりも終値が高い

陰線:始値よりも終値が低い

 

終値と始値の差をエクセルに計算させます。

下の例では、K列に 計算式 「=D11ーC11」を入力しています。

 

次にローソク足が陽線だったのか陰線だったのか判定させます。

この判定には、エクセルの関数 IFを使います。

 

=IF(E11>0,”陽”,”陰”)

 

簡単に、この関数の説明をしますね。

E11>0

E11セルに入っている数値が、ゼロより大きいかを判断

もし大きければ、”陽線” と表示

それ以外であれば, ”陰線” と表示

IF は 英語の”もし” のIFです。

 

当日、前日、前々日、の日経平均株価のローソク足が、「陽線だったのか」「陰線だったのか」、セルにまとめます。

文字は ”&” でまとめ(結合)て表示されます。

 

同じように、DOW指数の関数も入力します。

 

そして今回は、日経平均株価の陰陽判定の基準を変更します。

理由は、取得した日経平均株価の日付が、実際に日本時間で取引されている日付と異なるからです。

ローソク足が、日本時間の翌朝5時59分までの時間で形成されているため、為替とDOWの日付に対してズレが生じています。

 

分かりにくいでしょうか?

 

説明の方法を変えます。

チャートで、為替やNY取引所のデーターを合わせて表示させているため、ローソク足の終わりの時間が翌日の朝になっているのです。

このため、日経平均株価の日付が翌日になっています。

 

この記事を書いているのは、2019年6月9日 午後5時46分です。

取得出来た日経平均株価のデーターは下の通り、2019年06月08日になっていますね。

”1190608” これはEasy Language独特の日付表示で、2019年6月8日の事です。

 

ここで、Easy Language独特の日付表示の、おさらいをしておきましょう。

「1190608」は2019年06月08日を表しています。

これは、Easy Language独特の日付表記で、「1190507」先頭の数字1が西暦2000を表しているのです。

 

Date は、日付が 2000 年 1 月 7 日の場合、1000107 を返します。

Date は、日付が 1999 年 4 月 12 日の場合、990412 を返します。

出所:Easy Languageヘルプ

 

2019年06月08日は土曜日で、東京取引所では株式の売買は行われていません。

ではなぜ、2019年06月08日なのか?

2019年6月7日の取引時間(立会時間)は9時~15時までです。

しかし、為替やDOWの立会時間が続いているため、ローソク足の時刻が翌日の朝5時59分になっているのです。

これにより、日経平均株価の日付が翌日になってしまいます。

 

日経平均株価の関数だけ、下のように1日分ずらして入力します。

 

為替-DOW指数ー日経平均 の陰陽パターンを結合させましょう。

エクセルのAE列に下の式を登録してください。

 

 

AE列に表示される順番が変更されていることに注意してください。

 

G列(為替)-AA列(DOW)-Q列(日経) この順番で陰陽パターンが結合されています。

 

2019年06月7日の陰陽パターンは下のようになりました。

※先述したようにNKDateに表示されている期日は、1日ズレているため6月7日のローソク足データーが表示されています。

 

2019年06月7日の日経平均株価は、陽線で終わりましたが過去に同じ陰陽パターンが現れた際にも陽線で終わっていたでしょうか?

 

 

ここで、大きなミスをしていることに気付きました。

 

3銘柄の「陰陽パターン」を結合する部分に誤りがあります。

上の手順では、3銘柄の「陰陽パターン」を結合する為に、同じ列に算出された銘柄毎の「3日間の陰陽」を結合させています。

 

思い出してください。

日経平均株価、DOW指数、為替はそれぞれ別の市場で取引されています。

市場によって取引を行わない休場日が異なるので、取得されたデーターは同じ期日のデーターが、同一列に並んでいないのです。

このまま横並びで各銘柄の「3日間の陰陽」パターンを結合してしまっては、異なった期日のパターンを結合する事になってしまいます。

 

正しく期日を合わせるには、どうすれば良いでしょうか?

 

この連載記事の、

・[第6章]3つのローソク足データーをまとめる

・このなかで、紹介した「ピボットテーブル」を使用しても良いでしょう。

 

いろいろ考えましたが、今回はエクセルのマクロを使用してみましょう。

 

エクセルのマクロで「陰陽パターン」を結合させる

 

「マクロなんて使ったことない!」

「またプログラム?」

このように思う方も沢山いらっしゃるでしょう。

 

マクロ初心者向けに、できるだけ単純なプログラムを心がけますので、少々お付き合いください。

また、このマクロは「株価予報」を理解する上で必須ではありませんし、先に解説した「ピボットテーブル」や「VLOOKUP関数」で代用することも出来ます。

説明を読み飛ばしていただいても結構です。

 

カンタンにエクセルのマクロを作成しました。

マクロの構成を単純にする為に、2つのマクロに分けています。

 

1つ目のマクロ「陰陽パターン結合日経基準為替総当たり取得」で、為替と日経平均の「陰陽パターン」を結合。

 

2つ目のマクロ「陰陽パターン結合日経基準為替DOW総当たり取得」で、結合済みの「陰陽パターン」とDOWの「陰陽パターン」を結合。

 

もう少し洗練されたマクロを書こうとも思いましたが、できるだけカンタンな構成にする為に計算の効率などは無視しました。

 

マクロで集計した結果がこちらです。

 

エクセルのフィルタでパターン分析2

 

2019年06月7日の日経平均株価は、陽線で終わりました。

陰陽パターンは「陽陰陰陰陽陽陽陽陽」です。

 

エクセル標準機能のフィルタをかけて、同じパターンが現れているか確認しましょう。

 

取得したデーターの内、為替・日経・DOWすべての「陰陽パターン」を取得出来たのは2491日分のローソク足です。

同じ「陰陽パターン」が現れたのは、7回。

P列に日経平均株価のローソク足が「陽線」だったのか「陰線」だったのか判定しています。

 

結果は、2491日の間に同じ「陰陽パターン」が現れたのは7回。

ローソク足が「陽線」の数2回。

ローソク足が「陰線」の数5回。

7回の内5回が「陰線」。

 

つまり、始値よりも終値が下がっていた。

 

「よし! 次にこのパターンが現れたら、寄り付きから売りエントリーだぁー」

 

チョット待ってください。

もう少し分析を進めましょう。

 

ピボットテーブルでパターン分析2

 

為替-DOW指数ー日経平均 のローソク足「陰陽パターン」分析を進めます。

「陰陽パターン」別の出現回数や、その時の日経平均株価のローソク足の状況を、表形式に集計します。

 

この連載記事の[第7章]パターン分析で解説した、ピボットテーブルを使います。

ピボットテーブルの詳細な作成手順は、連載記事[第7章]を参考にしてください。

 

ピボットテーブルでの集計画面はこちら。

A列には、パターン(為替-Dow-日経 3日分の陰陽統合)すべてが表示。

B列には、日経平均株価(1日)の「陰線」が現れた回数が表示。

B列には、日経平均株価(1日)の「陽線」が現れた回数が表示。

 

上の表の5列目には、全銘柄の3日のローソク足が陰線だったパターンの集計結果が表されています。

このパターンが現れた回数は12回。

そのうち日経平均株価が「陰線」の回数6回。

日経平均株価が「陽線」の回数6回。

 

なんと同数でした。

 

もしあなたが、この「陰陽パターン」を使ってトレードをするなら、どうしますか?

 

私なら、次の条件でトレードに値する「陰陽パターン」なのか否か判断するでしょう。

「陰陽パターン」出現回数がそこそこ多い。

かつ、

日経平均株価の「陰線」と「陽線」の回数に差がある

 

上の表の5列目の、「全銘柄の3日のローソク足が陰線」だったパターンでは、売買エントリー出来ませんね。

 

売買エントリーできそうな条件を探してみましょう。

 

トレードに使えるパターンを探す

 

また株価予想から寄り道しますが、集計した「陰陽パターン」のうちで、実トレードに使えるパターンがあるか探してみます。

ピボットテーブルで集計した表に手を加えます。

編集をするので、ピボットテーブルが作成されたシートをコピーして、別のシートに貼り付けておきましょう。

 

見つけたい「陰陽パターン」は次の条件に合うものです。

「陰陽パターン」出現回数がそこそこ多い。

そして、

日経平均株価の「陰線」と「陽線」の回数に差がある。

 

まず、日経平均株価の「陰線」と「陽線」の現れた回数に差がある、パターンを見つけるために、関数を入力します。

下の例でE5セルに入力したABS関数は、数値の絶対値を計算してくれます。

陰線」の出現回数から、「陽線」の出現回数を引いて差を算出した出現回数の差が正の整数で表示されます。

 

次に並べ替えです。

並べ替えの条件は、「陰陽出現回数の差」と「総計」です。

順序は大きい順にしてください。

 

並べ替えた結果がこちら。

 

この上位10パターンで、売買していたらどのような結果になっていたか、妄想してみましょう。(*^_^*)

 

陰線」出現回数の多い「陰陽パターン」は、売り戦略でエントリー。

陽線」出現回数の多い「陰陽パターン」は、買い戦略でエントリー。

 

ローソク足データーを取得したエクセルシートのO列には、日経平均株価の終値から始値を引いた値が算出されていました。

売り戦略の場合は、この数値がマイナスなら利益が出ますので、マイナス1(-1)を掛けます。

下の例ではAG列に、売り戦略の場合はマイナス1(-1)をかけています。

 

日経平均株価そのものを売買することは出来ませんが、仮に日経225先物が同じ価格だったとします。

日経225先物は、ラージで現物の1000倍、ミニで現物の100倍のレバレッジです。

 

単純に1000倍、100倍してみました。

日経の価格差 ¥10,582
先物ラージ想定(1000倍) ¥10,581,510
先物ミニ想定(100倍) ¥1,058,151

なんと、ラージ1枚で1000万円以上の利益を得られることになります。

※手数料、税金は考慮していません。

 

さっそくやってみよう!と思ったあなた。

忘れちゃいけません。

 

そもそも、良い結果が出たパターンだけで損益を計算しました。

結果が良くて当たり前ですよね。

 

あくまでも、妄想トレードとして考えてください。

 

エクセルマクロで出現回数カウントの自動化

 

パターン分析を、エクセルのフィルタやピボットテーブルを使って行いました。

せっかくエクセルを使っているのですから、エクセルのマクロを使って「陰陽パターン」の出現回数も自動で計算させてみましょう。

 

計算結果は、フィルタやピボットテーブルで算出したものと同じになります。

むしろ、同じにならなければ困りますよね。

 

このマクロは、分析をする上で必須ではありませんので、ご興味のある方はご覧下さい。

マウロ初心者の方にも、分かりやすいように 繰り返しは For~next だけを使いました。

 

まずは表示領域をシートに作ります。

AF3:出現回数(指定パターン)

AG3:陰線出現回数

AH3:陽線出現回数

AE3:検出するする陰陽パターンをこのセルに登録する。

 

作成したマクロはこちら。

 

ついでに、マクロ実行ボタンも作りました。

「出現数カウント」ボタンを押すと、自動でセル番地AE3に登録された「陰陽パターン」の出現回数を計算します。

 

関数で出現回数カウント

 

エクセルに詳しい方なら「おいおい。マクロなんぞ使わなくても関数で計算出来るぞい」と思っていらっしゃいますね。

そうなんです。

関数を使えばものすごく簡単に、出現回数をカウントする事ができます。

あえてマクロで計算しているのには訳があるのですが、そのわけは後で説明するとして関数の使い方を簡単に解説します。

 

使用する関数は、 COUNTIF 関数です。

下の例では、AE列8行目に関数を入力しています。

=COUNTIF(範囲,条件

 

関数を入力してエンターキーを押すと、AE列3行目と同じ文字列が入力されている個数を計算してくれます。

下の例では、計算結果を確かめるためにフィルタを掛けていますが、フィルタは掛かっていても、掛かって無くても結果は同じです。

このように、エクセルの関数を使えばパターンの出現回数をカンタンに算出する事が出来ます。

エクセルって賢いですよね。

 

では、なぜこの記事ではエクセルマクロを使って計算していたのでしょうか?

それは妄想を楽しみたかったからです(*^_^*)

 

妄想トレード結果も自動で算出

 

この章の「トレードに使えるパターンを探す」で妄想トレード結果を算出しました。

あくまでも仮定の話ですが、利益の出る様子を見ると元気が出てきますよね。

 

上の記事で「陰陽パターン」の出現回数を自動計算するマクロを作成しました。

どうせなら、妄想の利益で「ムフフ」ってしながら、分析を続けたいですもんね。

 

まずは、エクセルワークシートの準備。

表示領域をシートに作ります。

AI3:検証回数(何本のローソク足データーから計算したか)

AJ3:算出行数(無くても良いのですが、マクロで何行目を計算しているのか、目視出来るように)

AG5:売り戦略の場合の損益。 仮に日経平均株価と日経225先物(ミニ)が同じ価格と想定(ミニは100倍のレバレッジ)

AH5:買い戦略の場合の損益。 仮に日経平均株価と日経225先物(ミニ)が同じ価格と想定(ミニは100倍のレバレッジ)

AI5:出現回数が多い方(陰線・陽線)で売買するので、出現回数が多い方をエクセルの関数で表示

 

AI5に入力した関数はこちら。

 

作成したマクロはこちらです。

 

マクロコード ここから====

Sub 陰陽パターン出現数カウントと妄想損益算出()

Dim I As Double
Dim 検証足数 As Double
Dim 陰陽フラグ未取得回数 As Double
Dim 買い損益 As Double
Dim 売り損益 As Double

Sheets(“JPY-NK-DOW(マクロ実行用)”).Select

‘シートの初期化
Range(“AF3”).Value = 0
Range(“AG3”).Value = 0
Range(“AH3”).Value = 0
Range(“AG5”).Value = 0
Range(“AH5”).Value = 0
Range(“AI3”).Value = 0
Range(“AJ3”).Value = 0
検証足数 = 0
陰陽フラグ未取得回数 = 0
買い損益 = 0
売り損益 = 0

’11行目から指定日数算出する
For I = 11 To 2450 + 10

If Range(“AE3”).Value = Cells(I, 31) Then

‘出現回数カウントアップ
Range(“AF3”).Value = Range(“AF3”).Value + 1

‘日経が陰線の場合
If Cells(I, 15) <= 0 Then
‘陰線出現回数カウントアップ
Range(“AG3”).Value = Range(“AG3”).Value + 1

‘妄想損益算出
売り損益 = 売り損益 + (Cells(I, 15).Value * -1)
買い損益 = 買い損益 + Cells(I, 15).Value
End If

‘日経が陽線の場合
If Cells(I, 15) > 0 Then
‘陽線出現回数カウントアップ
Range(“AH3”).Value = Range(“AH3”).Value + 1

‘妄想損益算出
売り損益 = 売り損益 – Cells(I, 15).Value
買い損益 = 買い損益 + Cells(I, 15).Value
End If

Range(“AG5”).Value = 売り損益 * 100
Range(“AH5”).Value = 買い損益 * 100

End If

If Cells(I, 31) = “” Then
陰陽フラグ未取得回数 = 陰陽フラグ未取得回数 + 1
End If

検証足数 = I – 11 – 陰陽フラグ未取得回数

Range(“AI3”).Value = 検証足数
Range(“AJ3”).Value = I

Next

Range(“AE3”).Select
MsgBox “パターン算出が終わりました。”

End Sub

マクロコード ここまで====

 

エクセルシートの AE3 に入力されたパターンの出現回数は5回。

陰線出現回数 4回

陽線出現回数 1回

陰線の出現回数が多いので、投資戦略は「寄り付きで売り」「終値で買い戻し」。

仮に日経225先物ミニが同価格だったと想定すると、この戦略で得られる利益は 26,090円(手数料考慮しない)。

と言う結果になりました。

 

検索パターンを 陰陽陰陽陰陽陰陽陰 に入れ替えてみます。

すると利益は、¥242,359(手数料考慮しない)。

 

あくまでも妄想ですよ(*^_^*)

 

 

今回の記事はココまでとします。

 

 

次の記事はこちら

株価予報の作り方5 日経平均株価・為替・DOW指数は連動するのか? エクセルで相関分析 [サンプルコード付き・自動売買・システムトレード戦略]

 

 

このブログ記事は、下のブログ記事を再編集したものです。

初心者向け。株価予報をトレードステーションとエクセルで作る。[トレードステーションの使い方やEasy Languageも学べます][自動売買・システムトレード]

 

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この記事を書いた人

ゆたかドットらいふ編集部

あしおゆたか

投資歴21年の個人投資家

机上の理論ではなく、実体験に基づいた記事作りをモットーにしています。

スポーツクラブに毎週2日~3日通い、サウナ後の暴飲暴食が趣味。

◇主な投資対象
日本株式
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