兼業投資家がシステムトレード[株の完全自動売買]を本気でやるなら、VPSの導入は外せないでしょう。
「VPS」 は Virtual Private Server の略で、日本語に訳すと「仮想専用サーバー」となります。
???なんだか良く分かりませんよね!
少々乱暴にたとえると、「インターネットのサーバー上に、自分専用のパソコンを設置する」イメージです。
このサーバーに設置したパソコンで、システムトレード[株の完全自動売買]を行うアプリケーションソフトを起動させて、株の自動売買を行います。
今回ご紹介する方法は、
GMOの運営する ConoHa の Windows Serverに、
マネックス証券の トレードステーション[Trade station] をインストールして、日本株のシステムトレードを行います。
「なんだか難しそうだなぁ」
そう思いますよね。
でも、やってみると想像以上に簡単なんです。
今回の記事では、VPSの導入からトレードステーションに投資戦略を組み込み、実際にシステムトレードを運用するまでの手順を紹介します。
手順を1ステップ毎に解説しますので、誰でも迷わずにシステムトレード[株の完全自動売買]環境を作ることが出来るでしょう。
FX取引、その他でVPS導入を検討されている方にも参考になると思います。
※なぜ、VPSに ConoHaのWindows Serverを選んだのかは、後日ご紹介いたします。
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VPS導入のメリット・デメリット
VPSは、システムトレード[株の完全自動売買]専用のシステムではありません。(当たり前ですね)
システムトレード[株の完全自動売買]の運用をする場合にしぼった、メリット・デメリットはこちらです。
VPS導入のメリット
24時間運用が可能
サーバー上のパソコン(仮想)にトレードステーションをインストールするので、自動売買のために、自分のパソコンを起動しておく必要がありません。
自宅が停電になっても、万が一火事になっても、トレードは淡々と実行されます。
2019年1月現在トレードステーションで取引出来るのは、株式とETFなので24時間稼働のメリットはFX取引と比較して少ないかも知れません。
ただし、私の場合は主な取引銘柄が日経225先物なのでトレードステーションを常に稼働させて、値動きを分析してシグナルを発信させています。
外出先でもシステムの運用状況を見る事が出来る
ネットワーク環境さえあれば、スマホやタブレットから、運用状況を確認する事が出来ます。
出所:https://www.conoha.jp/windows/?btn_id=top_windows
スマホの中に、サーバー上のパソコンが入っているイメージです。
上の画像は私のスマホで表示させた例です。
スマホでの操作は、正直厳しいと思いますが稼働状況を外出先でも確認出来るのは、大きなメリットです。
VPS導入のデメリット
ランニングコストが掛かる
サーバーの契約をするので、どうしてもそのコストは必要です。
マネックス証券のトレードステーションを起動させるパソコンの推奨スペックはこちら。
出所:https://info.monex.co.jp/tradestation/about/spec/
推奨スペックは高めなんです。
ユーザー要件について
ミニマムユーザー
板情報などリアルタイムの時価データ更新に基づき、数秒から数分単位で投資判断を行わないユーザーで、主に中長期で取引を行う投資家を想定しています。スタンダードユーザー
板情報などリアルタイムの時価データに基づき、数秒から数分単位で投資判断を行うユーザーで、日中に取引を完結するデイトレーダーや数日から数週間程度で取引するスイングトレーダーを想定しています。パワーユーザー
数秒から数分単位の分析結果に基づいて投資判断を行うユーザーで、取引日中に取引を完結させるデイトレードを数十回以上行うお客様、または複雑なEasyLanguageプログラム(ストラテジーや分析テクニック)を用いて複数の銘柄を同時に監視したり、超短期の取引を行うデイトレーダーを想定しています。※ 上記はトレードステーションを快適にご利用いただくため、当社がお勧めする動作環境となりますが、これより劣るスペックで動作しないわけではありません。
※ お客さまご利用のPC固有環境により、上記条件を満たしていたとしても、動作しない、もしくは、レイアウト等に問題が生じることがあります。あらかじめご容赦ください。出所:https://info.monex.co.jp/tradestation/about/spec/
スタンダードユーザーを想定します。
スタンダードユーザー向けの推奨スペックは メモリ8GB なのでメモリ8GBの料金プランを見てみましょう。
出所:https://www.conoha.jp/windows/?btn_id=top_windows
メモリ8GBの料金プランは何と、10,500円/月!
これから、システムトレードを始めようとする方にとって、毎月1万円は少しハードルが高いですよね。
※他のトレードステーションをVPSで稼働させている方は、メモリ2GB以上を推奨していました。
マネックス証券さんも、言っています。
※ 上記はトレードステーションを快適にご利用いただくため、当社がお勧めする動作環境となりますが、これより劣るスペックで動作しないわけではありません。
ここで、私が実験台となる事を宣言します!!
最安値のプランで、トレードステーションを使った自動売買が出来るのか!!!
最安値のメモリ1GBのプランを選択して、どこまで出来るのか挑戦です!!
2019年1月27現在最安値のプランは、1,620円/月です。
これなら気軽に始められますよね。
◎2019年2月2日追記
試行錯誤を続けていますが、現時点での結論は「メモリ1Gのプラン」でトレードステーションを使った、システムトレード運用は難しいと思われます。
メモリ消費を抑えた運用を試していますので、良い結果が出たらご報告いたします。
現時点では、始めてVPSを導入される方には、メモリ2G以上のプランをオススメします。
運用に専門知識が必要?
一般的にVPS導入には、様々な環境を自分で構築する必要があります。
そのために専門的な知識も必要とされていますが、
ConoHaのWindows Serverの導入は超簡単なんです。
私も専門知識なんて持ち合わせていませんが、ほんの1時間足らずで設定を完了し、トレードステーションを起動することが出来ました。
専門知識は無くてもこの解説ページの手順に従っうだけで、きっとシステムトレード環境は構築出来ます。
インターネット経由で操作をする為、ネットワーク環境に左右される
これは、VPSを使っていなくても言えることですね。
余談になりますが、あなたは複数のインターネット回線を使える環境を整えていますか?
長くネット経由の株取引を実践されている方なら、一度や二度はネットワークの不具合を経験しているはずです。
または、証券会社のシステムトラブルを経験している方も多いのではないでしょうか。
「ネットワーク環境は、必ず不具合が発生するもの」そのように思っていないと、いつか痛い目に会いますよ。
ちなみに私の環境は、
- 自宅マンションで契約している光回線
- モバイルルーター(ソフトバンク回線)
- スマートフォン(AU回線)
この3種類を使っています。
ConoHaのWindows Server
ConoHa は、一部上場企業のGMOが運営する「超高速なVPS」として評価が高いサーバーです。
ConoHaのWindows Serverは、ConoHaのサービスのひとつで、ブラウザ経由で簡単に「VPSに設置した仮想パソコン」を操作する事ができます。
上の画像は、GoogleChrome「グーグル・クローム」でサーバーに設置した仮想パソコンを操作をしているところです。
普通のパソコンを使うのと同じように、マウスを使って操作する事が出来ます。
マネックス証券のトレードステーション
米国のTradeStation社によって開発された高機能トレードツールで、マネックス証券の口座を解説すると無料で使用する事が出来ます。
画像の出所:https://info.monex.co.jp/tradestation/
ConoHaのWindows Serverの契約と設定
早速契約してみましょう。
ConoHaのホームページに移動します。
アドレス:https://www.conoha.jp/?btn_id=header_top
今回契約するのは、Windows Server なので、画面上部中央の Windows Server をクリックします。
。
緑色の >申し込み ボタンを押します。
個人情報とパスワードを登録して、次へ
携帯電話での認証が有り、認証が済むと支払い方法の選択です。
次の画面が分かりにくいので注意!
Windows Server の申し込みをしているはずなのに、私の環境ではデフォルトでVPSの選択画面が表示されていました。
画面中の Windows Server タブをクリックして、Windows Serverの契約を進めます。
今回の契約では、 料金プランは、1GB イメージタイプ 「RemoteDesktop」 そして、上の画像では選択されていませんが、必ず「リモートデスクトップ(RDS)SAL 500円/月」も契約します。
この「リモートデスクトップ(RDS)SAL 500円/月」は、今回契約するサーバー上の仮想パソコンを簡単に操作するために必要なライセンスです。
500円余計にかかってしまいますが、仕方ありません。
サーバー上の仮想パソコンには、アドミニストレータ(管理者権限)が与えられます。(何でも出来る権限)
アドミニストレータ のパスワードもここで設定します。
忘れないようにメモをしておきましょう。
次の画面に移ります。
オプションも選べますが、追加料金が必要です。
私は選びませんでした。
画面左中央の [追加] ボタンを押してしばらく待つと、次の画面が現れます。
どうやらこれで、VPS Windows Serve が使えるようになったようです。
あっと言う間ですね。
上の画像では、グレー色で隠している(私のサーバーの情報のため)ネームタグをクリックすると次の画面が現れます。
コンソールをクリックしてみてください。
すると別ウインドウが立ち上がり、いつも見慣れたパソコンの画面が現れたじゃありませんか!
ロックを解除するためには、画面左上の「特殊キー」をクリックし「Ctrl+Alt+Del」キーをクリックします。
ログインパスワードは、キーボードを使って直接入力する事も出来ますが、次の方法でコピーアンドペーストしたパスワードを送信する事もできます。
画面左上の「テキスト送信」をクリックすると、テキスト入力欄が表示されます。
ここに、文字列をコピペしてテキスト入力欄右下の「送信」ボタンを押すと、文字列が「VPS仮想パソコン」に送信されます。
私は長めのパスワードを設定しているので、上の方法でログインしています。
スカイプ、クローム、メーラー(メールソフト)などの、最低限のアプリケーションソフトがインストール済みです。
こんなに簡単に、VPS Windows Server(VPS仮想パソコン) が設置出来るなんて感動してしまいました。
世の中は進化していますねぇ。
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トレードステーション[Trade station]のインストール
マネックス証券トレードステーションを、「VPS仮想パソコン」にインストールしましょう。
WEBブラウザがインストール済みですから、自宅のパソコンにインストールするのと全く同じです。
トレードステーションをインストールするには、マネックス証券の口座を開設しておく必要があります。
マネックス証券の口座開設が未だの方は、この機会に口座を解説してはいかがでしょうか。
口座を開設すれば、トレードステーションを無料で使用する事が出来ます。
ここから先は、マネックス証券の口座開設済みとして、解説します。
マネックス証券にログインします。
投資情報 ー ツール をクリック。
利用状況 「確認」をクリックして、注意事項を読むと、ダウンロードボタンが現れます。
グーグル・クロームでダウンロードすると、画面左下にボタンが現れますので、クリック。
このファイルを実行しますか?と聞かれますので、「実行」をクリックします。
普通のパソコンにインストールするのと全く同じ手順で進みます。
ジャジャーン! インストール完了です。
画面のマウスポインターが2つ見えます。 大きなポインター(矢印)が、自分が操作しているパソコンのポインタです。
インターネット経由で操作をしていますので、マウスを早く動かすと「VPS仮想パソコン」のポインターが遅れて付いてくる感じです。
これで、システムトレードを運用する環境は整いました。
システムトレード戦略をトレードステーションに組み込む
いよいよ、投資戦略をトレードステーションに組み込みます。
トレードステーションには、インストール時に多くのシステムトレード戦略が組み込まれています。
しかし、この戦略単体で安定して勝てるか?
世の中そんなに甘いものではありません。
あなたが有効な投資戦略を持っているなら、それをトレードステーションの専用プログラミング言語であるEasy Languageを使って、システム化する事をオススメします。
それでは、投資戦略プログラムを開発して下さい(*^_^*)!
えっ?
そんな事言われたって。。。。。。。。
大変失礼いたしました。
このブログをご覧頂いている方の中で、バリバリ投資戦略プログラムを開発している人は少数派だと思います。
では、どうするか?
マネックス証券が無料で公開している、
【特別公開】シストレ ストラテジー開発レシピ第1回
このサンプルプログラムがよく出来ていますので、このサンプルの投資戦略を組み込んでみます。
※あくまでもサンプルプログラムとして掲載されているものなので、実際の取引に使用する際はご自身で十分に検証・検討されてからの適応をお願いいたします。
出所:https://info.monex.co.jp/ts-info/news/20181227.html
上のアドレス又はここにリンクを貼っています。
※2019年2月3日現在、トレードステーションの「クイックスタート」からダウンロード出来るようになりました。
出所:https://info.monex.co.jp/ts-info/news/20181227.html
[開発レシピ第一回]をクリックすると、解説PDFとサンプルプログラムが同時にダウンロードされます。
ダウンロードされたファイルは2つです。
ファイル名「strategy_recipe_01.ELD」がサンプルプログラムです。
ダブルクリックしてみましょう。
私の環境では、下のようにインポートウイザードが立ち上がりました。
「進む」ボタンを押しましょう。
指示通りに進めると、インポートが完了します。
次にチャートを表示させます。
銘柄はこの3種類です。
データ1の 日経225連動型上場投資信託 のみ 5分足。
その他は日足に設定してください。
チャート上で右クリックして、ストラテジーを挿入。
先ほどインポートしたサンプルプログラム、「recipe1-3」を選んでOKボタンを押します。
するとストラテジがチャートに適応され、売り買いのシグナルが表示されます。
しかしこのままでは、実際の取引は実行されません。
売買注文をトレードステーションから出すには以下の手順が必要です。
チャート上で右クリックし、ストラテジの設定を選びます。
「すべてのプロパティ」ボタンを押します。
今回適応するサンプルプログラムは、プログラム中に取引枚数の指定がありません。
指定されていない場合は、この設定画面で指定された株数の売買注文が発注されます。
慎重に設定してください。
OKボタンで、「分析テクニックとストラテジを設定」ウインドウに戻ります。
ウインドウ下部の、 プログラムトレードのチエックを入れ、確認表示画面をオフに設定します。
これで、自動売買注文がトレードステーションから発注されます。
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この記事を書いた人
ゆたかドットらいふ編集部
あしおゆたか
投資歴20年の個人投資家
机上の理論ではなく、実体験に基づいた記事作りをモットーにしています。
スポーツクラブに毎週2日~3日通い、サウナ後の暴飲暴食が趣味。
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