比較的安全な投資手法とされている、「サヤ取り」 「アービトラージ」 という 投資手法をご存じでしょうか?

簡単に説明すると、2つの銘柄の価格差から利益を得る手法です。

 

この手法を使って、取引するにはまず、値動きに関連性がある銘柄を探し出す必要があります。

あなたなら、どうやって探しますか?

 

ネットで検索すれば、株価情報やチャートはいくらでも見つかりますが、値動きの関連性を見つけるって、以外と難しいんです。

チャートを見比べたら、似たような値動きをしていると思ったけど、よく調べたら関連性が低かった。 なんて、よくある事です。

 

日経平均株価225銘柄すべてを比較すると、組み合わせは 25,200通りです。

 

気合いを入れて、探しますか?

 

関連性は、チャートを見てフィーリングで判断しますか?

 

 

マネックス証券のトレードツール「トレードスション」なら簡単に見つけることができます。

 

 

今回は、 2銘柄の関係性 を調べる方法についてご紹介します。

 

 

この記事は連載です。

前の記事はこちらのリンクからご覧ください。

「トレードステーション」と「エクセル」で、サヤ取りシステムトレード戦略を考察1

 

エクセルで、サヤ取り(アービトラージ)システムトレード戦略を考察2

 

 

 

銘柄分析に役立つワークスペース

マネックス証券のトレードステーションサイトに、2銘柄の関連性を分析するツールが用意されていました。

https://info.monex.co.jp/tradestation-support/template.html

このページの中程に、あります。

 

銘柄分析に役立つワークスペース

今回使うのは、 「2銘柄の相関分析」 です。

さっそくダウンロードしてみましょう。

 

※ダウンロード後の、トレードステーションへの適応方法は、同ページの

インジケーター・ワークスペースのダウンロードについて(PDF)

をクリックして、手順をご確認ください。

 

 

2銘柄の相関分析を適応したけど

私の環境では、トヨタ自動車と日産自動車のチャートが表示され、チャート下部に相関を示すインジケーターが表示されています。

素晴らしいですね。

 

えーっと。  このインジケーターの意味は・・・・ うーん。

説明が見当たりません。

ダウンロードしたテンプレート集のページでの説明は、

 

2銘柄の相関分析

一つのチャートウィンドウ内に、2銘柄のローソク足と、2銘柄の相関を示す指標を表示させるワークスペースです。気になる銘柄どうしの相関を調べる、またはサヤ取りを検討中、という方はこのチャートに銘柄を設定してじっくり分析してみてはいかがでしょうか。

 

これだけ。

 

どこかに説明が隠れていないか探してみましたが、見つけることが出来ませんでした。

 

マネックス証券さん。 もう少し詳しく説明して欲しかったなぁ。

 

仕方ないので、この相関を計算させているインジケータ部分のプログラムコードを見てみました。

※トレードステーションの機能のほとんどは、Easy Languageというプログラム言語で制御されています。 今回はEasy Languageの詳細説明は省きます。

 

「プログラム」と聞いただけで頭痛がする方は、「おまじない」だと思ってスルーしてください。

 

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この相関を示すインジケーターの動き

チャート1(例ではトヨタ自動車)と チャート2(例では日産自動車)の

終値 を比較しています。

相関を計算するときに、考慮するローソク足の数は 14足(デフォルト:変更出来ます)

相関係数が、0.7(変更出来ます)を超えると、アラートを出します。
相関係数が、ー0.7(変更出来ます)を下回ると、アラートを出します。

 

フムフム。 なるほど。

 

相関係数ですね。 聞いたことがありますよ、相関係数。 確か授業で・・・・・・。

 

 

 

せっかくトレードステーションのチャートを見ているのですから、視覚的に理解したいですね。

 

ちょこっとカスタマイズしてみましょう。

 

チャートをカスタマイズ

 

移動平均の相関を見ているので、トヨタ自動車と日産自動車の移動平均線を重ねてみましょう。

 

プログラムを見ると初期設定では、14本の移動平均線の相関を計算していますので、移動平均線を14本に設定します。

まずトヨタ自動車の移動平均線の設定を変更しましょう。

対象の移動平均線の上でマウスを右クリック。

 

移動平均を設定 ー インジケーターの設定 から 期間を 14 に変更します。

色も変えましょう。

カラー タブから任意の色を選んで OK ボタンを押します。

 

同様に日産自動車の移動平均線の期間と色を変えましょう。

 

移動平均線の色が変わりました。

 

 

この移動平均線を インジケーターエリア に ドラッグ&ドロップ します。

 

 

すると、スケーリングする軸を選択するウインドウが現れますので、 「軸なし(N)」を選んで OK ボタンを押してください。

 

 

 

相関を示すインジケーターに移動平均線が重ねて表示されました。

 

 

トレードステーションのチャートはこれ以外にも柔軟にカスタマイズ可能ですが、この先の分析はマイクロソフトエクセルで行ってみましょう。

 

エクセルにデータを取り込んで分析

 

使い慣れたエクセルを使って、分析を進めましょう。

 

トレードステーションデーターを、エクセルに取り込む方法は、この連載1回目の記事を参考にしてください。(ページ中頃です)

 

「トレードステーション」と「エクセル」で、サヤ取りシステムトレード戦略を考察1

 

 

 

データの健全性を確認

 

早速データを取り込んだから、分析を始めよう!

 

チョット待ってください。

 

 

データーが正しく取り込めたか確認をしましょう。

 

理由はよく分かりませんが、トレードステーションで取得したデータに漏れがある事が、比較的頻繁に起こります。

 

これは私の環境だけでは無いようです。

有料で参加した「 EasyLanguage 1日集中セミナー」でも、講師の方がしきりにおっしゃっていました。

 

【有料】 EasyLanguage 1日集中セミナー に参加しました

 

 

トヨタ自動車と日産自動車の株価の相関を確認

 

まず、相関がどの程度なのかヒストグラムにしてみました。

 

相関のヒストグラム

 

相関は0以上に集中しているので、相関が高い事が分かります。

(データーの区切りはエクセルに任せているので、変な数値で区切られていますがご容赦を)

 

相関についての説明は、Easy Language開発環境エディターのヘルプに以下の記載がありましたので、参考にしてください。

 

相関係数は -1 と 1 の間の数値であり、2 つの変数が線形関係にある度合を示します。2 つの変数の間に正の傾きを持つ完全な線形関係がある場合には、相関係数は 1 になります。正の相関がある場合、1 つの変数が高い (低い) 値を持つときには、もう 1 つの変数も高い (低い) 値を持ちます。2 つの変数の間に負の傾きを持つ完全な線形関係がある場合には、相関係数は -1 になります。負の相関がある場合、1 つの変数が高い (低い) 値を持つときには、もう 1 つの変数は低い (高い) 値を持ちます。相関係数 0 は、変数の間に線形関係がないことを意味します。

出所:Easy Language ヘルプ

 

価格差と相関

 

トヨタ自動車・日産自動車 株価の価格差と相関 を 折れ線グラフにしています。

このグラフを見る限り、相関の高低でサヤ取りを仕掛けるのは難しそうです。

 

ただし、相関を算出している足の本数を変えると、違った物が見えるかも知れません。

後で確かめましょう。

 

 

価格差を見やすく

2銘柄の価格差が大きいと、価格差が見えにくいので、日産自動車の株価をかさ上げして、グラフ化しました。

価格差を比較すると日産の株価ってあまり動いていないように見えます。

日産自動車単独の、チャートを見ていたのでは、これには気づきませんね。

 

このグラフに相関を重ねます。

 

どうですか。 投資アイデアは浮かびましたか?

 

相関が高く、価格差が少ないときには、今後価格差は開く。

価格差が大きくても、価格差のグラフが上向き かつ 相関が下がっている場合は 価格差は更に広がる。

 

その他、色々仮説が立てられますね。

 

仮説が立てられたら、利益が出来るのか検証しましょう。

 

 

このままエクセルで検証するか、トレードステーションで検証するか。

 

どうしようかなぁ。

 

 

 

この続きは次回とします。

 

 

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