システムトレードのルールってどうやって作れば良いの?

勘に頼るトレードを卒業したい。 株式投資の分析を始めたい。

 

そのような気持ちの方々に読んでいただきたくて、このブログ記事を書きました。

 

ほんの少しでも、ご参考になれば幸いです。

 

 

※この記事は連載です。

前の記事(下のリンク)をご覧になっていない方は、まず一読して頂くことをオススメします。

 

エクセルで株価分析。システムトレード戦略作成時に初心者がミスしやすいポイントとは。1

 

 

前回までのまとめ

◇過去の日経平均株価をエクセルに取り込む

マネックス証券のトレードステーションを使った、
株価データーのエクセルへの取り込み方法を紹介しました。

トレードステーションに限らず、
多くのトレードツールから株価データーは取得出来るはずです。

 

一般的なのがテキストファイル形式でデーターを保存し、エクセルに取り込む方法でしょう。

 

手順1:株価データをテキストファイルで保存します

手順2:エクセルで保存したテキストファイルを開きます

手順3:データを区切る

 

※手順の詳細は下のリンクからどうぞ。

株式投資初心者必見!2018年 日経平均株価暴落は常識です! トレードステーションとエクセルで分析する。

 

 

◇株価変動のクセを見つける

皆さんの知恵を絞って投資アイデアを発掘するところです。

 

私の記事では、

  • 1日の値動きはすべての曜日で上昇よりも、下落の方が多い
  • 上昇と下落の差がもっとも大きいのは月曜日、次に多いのは金曜日

この2つのクセに注目しました。

※詳細はこちらの記事をご覧ください。

日経平均株価27年分を分析する。エクセルとトレードステーションを連携して株価分析

 

○すべての曜日で上昇よりも、下落の方が多い

 

始値で売って、終値で買い戻す。

これで利益が出るのでは?

 

以上が前回までのまとめです。

 

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◇ひたすら売り戦略

ひたすら売り戦略とは

 

日経平均株価の1日の値動きを分析すると、

すべての曜日で上昇よりも、下落の方が多い

 

なので、

 

「毎日始値で売って、終値で買い戻す」

 

 

こんな単純な戦略ですが、長期的には収益が上がりそうです。

 

○ひたすら売り戦略の収益曲線

投資リターン率 約125%

 

※詳細はこちらの記事をご覧ください。

株初心者にオススメ。 27年分の日経平均株価を使ってエクセルで投資戦略を練る。

 

 

ひたすら売り戦略を改良する

 

もう少し条件を加えてみましょう。

 

仮説1

 

始値がOX日の移動平均線よりも低かった場合だけ、トレードすれば利益が上がるか?

 

エクセルの関数を使って条件設定

 

 

初心者がミスしやすいポイント

 

デイトレードをするのですから、

トレード当日の 「朝」 に当日の 「終値」 が分かるはずがありません

 

 

前日までの移動平均の値を使って判断するのですから、関数もこのようにするべきです。

 

 

 

 

以上が前回までのまとめです。

 

 

ひたすら売り戦略を改良した結果

 

◇毎日始値で売って、終値で買い戻す

①ただし、 始値が 移動平均線 5日よりも低かった場合だけ、トレードする

②ただし、 始値が 移動平均線 25日よりも低かった場合だけ、トレードする

 

2番目の条件を追加して損益を計算させました。

①青が 移動平均線5日

②緑が 移動平均線25日

 

前半は 移動平均線25日(緑の線)が優位でしたが、後半にかけ移動平均25日(青い線)が追い抜きました。

 

条件を追加した効果はあったのでしょうか?

オレンジは、「毎日始値で売って、終値で買い戻す」 だけの条件で売買した場合です。

 

条件を追加した意味が感じられません。

 

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ひたすら売り戦略を改良2

 

見つけ出した日経平均株価変動のクセはもう一つありました。

  • 1日の値動きはすべての曜日で上昇よりも、下落の方が多い
  • 上昇と下落の差がもっとも大きいのは月曜日、次に多いのは金曜日

 

トレードを 月曜日 と 金曜日 に絞ったらどうなるでしょうか?

 

ここでも エクセル関数の IFを使います。

 

 

おさらいです。

 

最初の = は 「このセルに入力しているのは、関数または計算式ですよ」 と エクセルに教える記号と思ってください。

IF 英語の イフ です。 「もしも」 ですね。

 

もしも ○× だったら ◇◇してね。 それ以外なら △△してね

 

=If ( ○× だったら , ◇◇してね , △△してね )

 

このように書きます。

 

なので、

=IF( 始値<移動平均5日, 始値ー終値, 0)  は

 

もしも 始値が移動平均5日よりも低い場合、 始値から終値を引いてね それ以外なら ゼロ を表示してね

 

このような意味になります。

 

 

今回は曜日で条件を判断します。

まず、曜日が 金曜日の場合 損益の計算をさせます。 金曜日以外なら ゼロ を表示させます。

 

 

 

 

入力する式はこちらです。

 

=IF(J2=”金”,C2-F2,0)

 

=IF( J2=”金”, 始値ー終値, 0)  は

 

もしも J2セルの値が「金」の場合、 始値から終値を引いてね それ以外なら ゼロ を表示してね

 

このようになります。

 

 

追加する条件は 「トレードを 月曜日 と 金曜日 に絞る」です。

 

このまま別の列に、月曜日を判断させる関数を入力しても良いのですが、応用問題です。

 

IF の 条件に 「月曜日 または 金曜日 の場合」 を入れてみましょう。

 

 

IF関数に OR 条件を入れる

 

先に答えをご覧にいれましょう。

 

=IF(OR(J2=”月”,J2=”金”),C2-F2,0)

 

=IF( OR(J2=”月”,J2=”金”) , 始値ー終値, 0)  は

 

もしも J2セルの値が「月」または「金」の場合、 始値から終値を引いてね それ以外なら ゼロ を表示してね

 

 

OR 英語の または です。

 

OR(J2=”月”,J2=”金”)

 

これで 月 または 金 の条件を示すことが出来ます。

 

 

ひたすら売り戦略を改良した結果2

条件は下記です。

◇月曜日または金曜日に限定して、始値で売って、終値で買い戻す。

 

 

茶色が「月曜日または金曜日に限定して、始値で売って、終値で買い戻す」の条件で売買したときのグラフです。

オレンジは、「毎日始値で売って、終値で買い戻す」 だけの条件で売買した場合です。

 

これも、条件を追加した意味が無いいように見えます。

 

 

 

まとめ

 

日経平均株価をエクセルに取り込み、株価分析をしてみました。

 

日経平均株価のクセ

  • 1日の値動きはすべての曜日で上昇よりも、下落の方が多い
  • 上昇と下落の差がもっとも大きいのは月曜日、次に多いのは金曜日

この2つに注目して、システムトレードの戦略作りを試みました。

 

過去27年間の日経平均株価を分析する限りでは、始値で売って終値で買い戻す事を繰り返せば、利益が得られそうです。

 

曜日による、売買条件の絞り込みには、有意差が感じられませんでした。

 

 

いかがだったでしょうか?

 

エクセルを使った株価分析に興味を持った方に、少しでも参考になれば幸いです。

 

もう少し突っ込んだ分析や、手抜きの分析方法などご紹介したい内容は他にも沢山ありますので、

機会がありましたら、記事にしたいと思います。

 

なお、今回の分析結果は過去のデータに基づいていますので、未来を予想するものではありません。

 

ありきたりの言葉ですが「投資は自己判断」でお願いいたします。

 

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