株式トレードで、損切りはものすごく大切です。

株を買う、買わないよりも大切な判断かも知れません。

 

誰だって損はしたくないのです。

 

それなのに自分の意思で「損」を確定しなければならない。

ツライです。

 

「損切りの判断が出来なくて、ドンドン損が膨らんでしまった」

こんな経験していませんか?

 

逆に損切りは何を基準に決めていますか?

「ガマンしきれなくなったら」
「気持ちが折れたら」

 

なんて、気持ちで判断しているかも知れませんね。

私たちには、トレードステーションがあります。

 

パソコンに エクセル は入っていませんか?

トレードステーション と エクセルを使って、損切りについて考えて見ましょう。

 

株価が今の価格に戻る確率は?

株を買った途端に株価が下がる。

株を信用売りした途端に、株価が上がる。

 

そして損切り。

 

 

損切りしたら、株価は元の価格に戻った。。。。

 

 

そんな経験をしていませんか?

 

今回は、株価が今の価格に戻る確率(過去の確率)をエクセルで計算してみました。

手元に、エクセルに取得済みのデーターがありましたので、それを使います。
※元データは日経225先物の1時間足

 

株価データーをトレードステーションからエクセルに取り込む方法はこちらの記事を参考にしてください。

下の記事中頃に、エクセルへの取り込み方法の記載があります。

 

「トレードステーション」と「エクセル」で、サヤ取りシステムトレード戦略を考察1

 

エクセルの関数で株価が上昇したか判断

 

使用したエクセルシートには、日付とローソク足の4本値が登録されています。

 

<判断基準1>
・ローソク足の始値を基準値1とする。
・ローソク足5本以内に、始値よりも価格が基準値1よりも30ポイント以上上昇した場合、「始値から5足以内に上昇」とセルに表示させる。
・ローソク足5本以内に、始値よりも価格が基準値1よりも30ポイント以上上昇しなかった場合、「未達成」とセルに表示させる。
・「始値から5足以内に上昇」と「未達成」の数を比較して、確率を算出する

文章で書くとわかりづらいですね。

 

エクセルシートに表示するとこんな感じです。

 

エクセルシート AW101 セルに入力した関数を表示させて見ます。

エクセルの関数 If で 条件分岐させています。

 

エクセルシート AW8,AW9,AW99 集計エリアの関数はこちらです。

 

集計エリアの算出結果はこちら。

結果は、5足以内にその足の始値から30ポイント上昇する確率は 58%

 

※なぜ30ポイントにしたか?
エクセルの関数の記述を簡単にするため。
元データーが日経225先物のデータなので、成り行きで売買した場合の往復のスリップページを30ポイントとして確保。
これにより成り行きで売買しても、同値降りが可能と判断。

結果を言い換えると、買いエントリーで5足以内に同値で決済出来る確率は 58%

 

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エクセルの関数で株価が下降したか判断

使用したエクセルシートには、日付とローソク足の4本値が登録されています。

 

<判断基準2>
・ローソク足の始値を基準値1とする。
・ローソク足5本以内に、始値よりも価格が基準値1よりも30ポイント以上下降した場合、「始値から5足以内に下降」とセルに表示させる。
・ローソク足5本以内に、始値よりも価格が基準値1よりも30ポイント以上下降しなかった場合、「未達成」とセルに表示させる。
・「始値から5足以内に下降」と「未達成」の数を比較して、確率を算出する

セルに登録した関数はこちら

 

集計エリアの算出結果はこちら。

 

結果は、5足以内にその足の始値から30ポイント下降する確率は 50%

 

結果を言い換えると、売りエントリーで5足以内に同値で決済出来る確率は 50%

 

株価が今の価格に戻る確率

今回計算したのは、

株価が今の価格で反対売買が出来る確率です。

 

さらに言い換えると、損をしない確率と言ってもよいでしょう。
(手数料は考慮しない)

戻る確率を5足以内、10足以内、20足以内で集計しました。

すべて50%以上の確率で、同値決済が可能でした。

これをどう見るかは、あなたにお任せします。

 

「株価は、上がったり下がったりを繰り返す」この当たり前のことを示しているだけと、捉えることも出来るでしょう。

 

今回、価格が元の株価+30ポイントになる確率を計算したのは、20足までです。

この足数を増やせばきっと、確率もアップするでしょう。

 

なぜ計算を20足までにしたか?

 

分析に使ったローソク足のデータは日経225先物の価格です。

日経225先物の取引は、朝の9時から始まり、休憩を挟んでナイトセッションという、夜間取引が有り、翌朝5時30分まで可能なのです。

 

20足は、約1日分だからです。

 

なんとなく、デイトレードを意識しました。

 

「1日ガマンすれば、50%の確率で株価が戻るのかぁ」

 

決して、50%以上の確率で価格が戻るのだから、損切りしなくてよいと言っているのではありません。

 

繰り返しますが、株式トレードで、損切りはものすごく大切です。

大切だからこそ、よく考えて欲しいのです。

 

 

トレードステーションで株価の位置を視覚で捉える

 

損切りを損失額だけで決めていませんか?

 

「もう○×円マイナスだから損切りしよう」

「マイナスが□△円に到達したら損切りしよう」

 

間違っているとはいいません。

 

でも、もう一手間かけてみませんか。

 

買いエントリーまたは売りエントリーした価格のラインをチャートに表示させてみましょう。

たとえばこんな感じです。

 

より客観的に、エントリー(株を買った、または信用売りをした)した価格と、今の価格の位置関係を見る事が出来ます。

 

「客観的に見る」

 

これは非常に大切です。

 

 

EasyLanguage開発環境を起動させます

トレードステーションを起動し、ウインドウ右端の「トレーディングアプリ」タブをクリックします。

その中の 「EL EasyLanguage」ボタンをクリックし、EasyLanguage開発環境を起動させます。

 

起動したら、ウインドウ左上のメニューから 「ファイル」-「新規作成」-「インジケーター」を選びます。

 

ファイル名をつけましょう。

名前は  「#2080630 指定値でラインを引く」 にしました。

※ファイル名は好きな名前をつけてOKです。 ちなみに 2080630 は作成した期日です。

 

テンプレートを選択欄は(None)になっていることを確認して、OKボタンを押します。

 

コードを書き込みます

書き込むコードはこの2行のみ。

Input:EL1(22150);

Plot1( EL1 ,”エントリーライン”);

 

最後の  を忘れずに入力してください。

書き込んだらボタンを押して、書き込んだプログラムコードが間違っていないか確認します。

 

 

間違っていなければ、画面下部に

この表示が現れます。

 

エラーが表示された場合、どこか間違っているはずです。

修正してもう一度ボタンを押して確認して下さい。

 

無事エラーゼロならば、プログラムコード作成は終了です。

※プログラム記入ーチエック これはルーチンとして、必ず実施する癖をつけてください。

 

プログラムコードの意味

Input:EL1(22150);

インプット宣言文で初期値を指定して宣言しています。

インプット名が EL1 初期値は 22150

エントリー価格 を 設定するインプットです。

 

インプット名は任意に決められます。
EL1 にしたのは、 エントリーライン の 1番目 を略したつもりです。

 

初期値も任意に決められます。 後から変更出来ます。

 

Plot1( EL1 ,”エントリーライン”);

トレードステーションでは、インジケーターを99個まで表示することができます。

Plot1の 1 は その「1番目」の意味です。

EL1 は上で指定した インプットです。 初期値は 22150 ですが、後から変更できます。

“エントリーライン” Plotの名前です。 これも任意に変えられます。

 

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チャートに表示させます。

チャート上で右クリックして 「分析テクニックを挿入」を選びます。

 

先ほど作成した 「#2080630 指定値でラインを引く」 を選んで、OKボタンを押します。

 

チャート下部に表示されましたが、ローソク足と重ねて表示させたいですね。

「#2080630 指定値でラインを引く」によって描画された線をマウスポインタでクリックして、上のチャートの様に白い□を表示させます。

次に右クリックしてメニューを表示させます。

「軸のスケーリング」ー「元データーに軸を合わせる」を選ぶと、

 

ローソク足と「#2080630 指定値でラインを引く」によって描画された線が重なります。

 

描画された線の太さや、色を変えてみましょう。

「#2080630 指定値でラインを引く」によって描画された線の太さや、色を変えてみましょう。

 

チャート上で右クリックし、メニューを表示させ「分析テクニックの設定」「#2080630 指定値でラインを引く」を選択して「設定ボタン」を押します。

下の図の右側のウインドウが現れますので、「スタイル」タブや「カラー」タブで設定を変更します。 好きな設定に変えてみてください。

 

線を太く、色を黄色に変えました。

 

指定した値でラインを引く

「#2080630 指定値でラインを引く」 このインジケーターでやりたかったことは、

買いエントリー または 売りエントリー した価格のラインをチャートに表示させる事でした。

 

ラインを表示する価格を変えてみましょう。

 

先ほどと同じように チャート上で右クリックし、メニューを表示させ「分析テクニックの設定」「#2080630 指定値でラインを引く」を選択して「設定ボタン」を押します。

 

入力 タブをクリックすると 値が変更出来ます。 下では値を 22250 に変更しています。

OKボタン 閉じるボタンを順に押すと。

 

はい!  表示される位置が変わりましたね。

 

 

まとめ

 

◇ひとつめに エクセルを使って、株価が戻る確率を計算しました。

 

計算した範囲は狭いですが、

すべて50%以上の確率で、同値決済が可能でした。

これをどう見るかは、あなたにお任せします。

決して、50%以上の確率で価格が戻るのだから、損切りしなくてよいと言っているのではありません。

繰り返しますが、株式トレードで、損切りはものすごく大切です。

大切だからこそ、よく考えて欲しいのです。

 

 

◇ふたつめは 買いエントリーまたは売りエントリーした価格のラインをチャートに表示させました。

 

損切りを損失額だけで決めていませんか?

買いエントリーまたは売りエントリーした価格のラインをチャートに表示させて、株価の方向性や現在値との乖離を冷静に見るクセをつけましょう。

 

◇総合的に判断

「総合的に判断」便利な言葉です。  論理的なようで全く論理的で無い判断をするときに使われる気がします。

 

売りまたは買いのポジションが無かったとして、あなたはその株を新規で買うか? または新規で売建するか?

どう思うか? で損切りの判断をしなさいと教わったことがあります。

 

結局、 「総合的に判断」ってことになってしまいますか?

 

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