株価は、出来高を伴って価格が動くとその動いた方向へのトレンドが続き、
逆に価格が上昇(または下降)したとしても出来高が伴わない場合は、
その方向のトレンドは続かない傾向があります。
今回は出来高が一定水準を超えたら、チャートの色を変えるプログラムを作ります。
株式投資をするうえで、現在最強のトレードツールは マネックス証券の トレードステーション です。(個人評価)
その、トレードステーションを自由自在に操るには、イージーランゲージ[EasyLanguage]の知識が必要です。
イージーランゲージ[EasyLanguage]?
※すぐに実習(解説)記事に進みたい方は、このページ最初の 目次 3.<実習…> をクリックしてください。
イージーランゲージ[EasyLanguage]はプログラム言語
プログラム言語!? 「そんなの出来るはずない」 「聞いただけで鳥肌が立つ」と思う方が大半ですよね。
EasyLanguageとは?
トレードステーション上のほぼ全てのアクションは、EasyLanguageという独自の言語で構成されます。”Easy”と名付けられている通り、初歩的な英文で記述される非常にシンプルなプログラム言語になります。
例えば、移動平均線がゴールデンクロスした場合に買い注文を出すプログラムは、以下の一文で済むほどシンプルです。
”If FastAvg crosses over SlowAvg then Buy next bar at market ”
出所:https://info.monex.co.jp/tradestation/features/other/ マネックス証券の機能紹介ページ
簡単なんです。だって”Easy”って名前だから。。。。
イージーランゲージ[EasyLanguage]を学ぶには
簡単と言っても、EasyLanguageはプログラム言語です。
しっかり学びたい方におすすめなのが、マネックス証券の公開しているマニュアル
EasyLanguage ホームスタディコース(ガイドブック) です。
https://info.monex.co.jp/tradestation-support/manual.html#01; こちらのページでもらえます。
このブログでは、「EasyLanguage ホームスタディコース」の演習問題を実際に操作しながら解いてゆく、過程を紹介したいと思います。
出来高に応じて、インジケーターの色と太さを変える
色と太さの設定方法
Easy Languageでは、 チャート上に表示されるインジケーターの 「色」 「太さ」 は 次のように設定することが出来ます。
色を設定
SetPlotColor(プロット番号, 色)
※プロット番号は、 Plot番号の 1-99 までを指定できます。
色のパラメーター
EasyLanguage色を指定する事が出来ます。(16色)
Black
Blue
Cyan
Green
Magenta
Red
Yellow
White
DarkBlue
DarkCyan
DarkGreen
DarkMagenta
DarkRed
DarkBrown
DarkGray
LightGray
使用例 : SetPlotColor(1, yellow);
※その他 数値を指定することも出来ます。
注釈: 16 色はそれぞれ数値が割り当てられているので、数値で置き換えること もできます。また EasyLanguage は RGB (赤, 緑, 青) 色もサポートしています。
予約語 RGB についての詳細は EasyLanguage辞書を参照してください。
出所:Easy Languageホームスタディコース P105
太さを設定
SetPlotWidth(プロット番号, 太さ)
太さのパラメーター
SetPlotWidth の太さパラメータは、0 から 6 までの数値で指定することができます。
0 が 1 番細く、6になるに従って太くなります。
If…then 文を利用して真偽式のユーザー定義条件に応じて色や太さを自動的に変化させるようなこともできます。
出所:Easy Languageホームスタディコース P105
練習問題: *30 出来高検知
◇学習の目的: SetPlotColor と SetPlotWidthを使用する。
◇詳細: 出来高に応じて、インジケーターの描画色と描画の太さを変化させる。
EasyLanguage開発環境(エディタ)にコードを書き込みます
※EasyLanguage開発環境を起動させる方法は、この連載1のページ中頃をご覧ください。
ファイル名は #30 High Volume Bars という名前で新規にインジケーターを作成します。
Easy Language開発環境を開き、 ファイル ー 新規作成 ー インジケーター で新規インジケーターを作成します。
エディターの準備が出来たら、下のプログラムコードを打ち込んでください。
(コードをコピーして貼り付けてもOK)
プログラムコードの中身はこちら===
Inputs: HiVolume(100000), LineWidth(4), LineColor(yellow);
If Ticks > HiVolume then begin
SetPlotColor(1, LineColor);
SetPlotWidth(1, LineWidth);
end;
Plot1(Ticks, “出来高”);
プログラムコードここまで===
スポンサーリンク
貼り付けまたは、書き込みが終わったら、プログラムコードに間違いが無いか、チエックするボタンを押して確認します。(いつものやつですね)
0エラー、0警告ならOK。
誤りがあれば修正し、チエックするボタンを再度押します。
プログラムコードの意味
Inputs: HiVolume(100000), LineWidth(4), LineColor(yellow);
インプット宣言文で初期値を指定して宣言しています。
インプット名が HiVolume 初期値は 100000 (見分ける出来高の初期値)
インプット名が LineWidth 初期値は 4 (インジケーターの幅の初期値)
インプット名が LineColor 初期値は yellow (インジケーターの色の初期値)
If Ticks > HiVolume then begin....end;
If Ticks > HiVolume then begin....end;
出来高がインプットで指定した出来高より大きい場合超えた場合、Endまでの命令を実行します。
SetPlotColor(1, LineColor);
プロット番号 1 の 色 を インプットで指定した LineColor(yellow) で表示します。
SetPlotWidth(1, LineWidth);
プロット番号 1 の 幅 を インプットで指定した LineWidth(4) で表示します。
Plot1(Ticks, “出来高”);
出来高をチャートに表示させます。
プロット番号は 1 です。
チャートに表示させる
チャート上で右クリックし、 分析テクニックを挿入
作ほど作成した #30 High Volume Bars を選んで 設定ダイアログを表示にチエックを入れます。
そしてOKボタンを押します。
上の手順で、設定ダイアログを表示にチエックが入っていたら、このウインドウが表れます。
「スタイル」 タブ 「ヒストグラム」 を選んで 「OK」ボタンを押します。
チャートに出来高が表示され、指定された出来高を超える棒グラフは黄色で表示されています。
上のチャートは、 日経225連動型上場投資信託 1321-TS の 60分足 です。
適応させたチャートによっては、色分けされない可能性があります。
その場合はインプットの数値を変えたり、チャートの足の期間を変更して見ましょう。
Inputs: HiVolume(100000), LineWidth(4), LineColor(yellow);
お疲れ様でした。
この記事を書いた人
ゆたかドットらいふ編集部
あしおゆたか
投資歴20年の個人投資家
机上の理論ではなく、実体験に基づいた記事作りをモットーにしています。
スポーツクラブに毎週2日~3日通い、サウナ後の暴飲暴食が趣味。
◇主な投資対象
日本株式
株式ETF(上場投資信託)
日経225先物
日経225先物オプション
◇運営者情報はこちら
スポンサーリンク